3世代をつなぐ明るい階段のある家/O邸 2022-2023年 東京都大田区 住宅(木造3F 106㎡) 施工:江中建設
狭小・三世代居住・三階建て木造住宅である。 それまで別れて住んでいた家族が、共に暮らすことを決断し計画が依頼された。 周囲は一戸建て住宅が密集するところで、計画敷地は狭小という条件により三階建てでの計画となった。 メインフロアの二階は居間と食堂となり、上下階は家族の居室となる。 それらの居室をつなぐ階段をあえて部屋の中心付近に配することで、採光と通風環境が向上した。 採光は、階段室3階の天窓とハイサイドライトからの採光で居室への採光を補強し、 通風は、階段を通じた上下階の空気の移動により良好となった。 階段は折り返しタイプであり、部屋間の移動距離が短くてすみ家族にやさしい。 さらに階段の随所に設けた飾り棚・吹抜け・壁開口によって空間が豊かになるばかりか、 三世代にわたる家族の移動の様子が垣間見えるような構成となっている。
西側外観。窯業系パネル張とガルバリウム鋼板張の外壁。駐車スペース床は枕木と砂利敷による。
屋根形状は片流れ。2階よりオーバーハング。
3階踊り場から階段室見上げ画像。 余材を利用し製作したタペストリー風木壁張の下には飾り棚
3階踊り場から折り返し階段を見下げる。踊り場両サイドに吹き抜け
2階より階段を見る。飾り棚を設けた
2階居間。掃き出し窓部には可動手すりを設けた
2階ダイニング。右に階段室をみる
2階台所からダイニングを見る
台所壁開口から階段室踊り場を見る。台所に採光と換気を図る
2階和室。仏間を兼ねる。襖と障子は引き込み形式とした
和室詳細。障子は太鼓貼りとし居間の洋風内装に馴染ませた。壁は和紙張による
3階寝室。壁クロスは北欧製
3階階段室を見る。右側にハイサイドライト。正面に水回り
3階水回り。奥に書庫を見る
3階書庫。コンパクトな作りで空間の有効利用を図る
1階居室。プライバシー・断熱・防犯を考慮し施錠可能の障子建具を採用